たった5枚の白で有力なサクり台

card

白で使用可能なサクり台について考察する。

概要

サクり台 (Sacrifice Outlets) (サクリ台) とは,起動型能力で自分のパーマネントの生贄が可能なカードの通称だ。生贄に捧げることを英単語のSacrificeからサクるということに由来する。

クリーチャーを墓地からリアニメイトする効果と合わせることで,無限コンボや一撃必殺,継続的なアドバンテージの獲得が可能であり,トーナメントでもサクり台を用いたコンボデッキが活躍した。

例えば,レガシーでは《墓所這い/Gravecrawler》や《恐血鬼/Bloodghast》と《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》を組み合わせたゾンバードメントや,《狂気の祭壇/Altar of Dementia》+《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》を組み合わせたアルターホガークが存在する。

その他,モダンでは無限頑強と《臓物の予見者/Viscera Seer》の組み合わせが存在し,晴れる屋の第16期モダン神決定戦で優勝した佐藤レイのヘリオッドカンパニーに搭載されていたのが記憶に新しい。

佐藤レイのヘリオッドカンパニーでは,《臓物の予見者/Viscera Seer》+《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》+《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》で無限ライフを成立させていた。《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》は《歩行バリスタ/Walking Ballista》とも無限コンボを形成でき,なおかつ《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》のETBでのライフゲイン効果はバリヘリコンボとも相性がよい。レガシーでの可能性も感じる。

この他に,レガシーの白では無限頑強の他に,《永劫の輪廻/Enduring Renewal》を使ったペプルス,《アカデミーの学長/Academy Rector》を使ったデッキでサクり台が採用される。

レガシーの他にはカードプールの広い統率者戦 (EDH) でもコンボとして採用されることがある。

過去に《暗黒の深部/Dark Depths》+無限頑強デッキ構築時に,個人的に白のサクり台について調査していた。その他アクセス解析で「白 サクり台」の検索キーワードでのアクセスがあることも把握していた。

そもそもサクり台はどちらかというと赤や黒の得意分野であり,白には該当カードが少ない

《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》+《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》による無限頑強コンボの可能性の再検討も兼ねて,この機会に白で使用可能なサクり台を整理した。

結論としては,以下のサクり台を優先的に検討すればよいだろう。

優先すべき白で使用可能なサクり台
  1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
  2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
  3. 《爆破基地/Blasting Station》
  4. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
  5. 《迫撃鞘/Mortarpod》

分類

まず,サクり台の種類について整理する。大きく以下の2点のポイントがある。

  1. 効果の有効性
  2. 起動マナ不要

1点目として,効果の有効性がある。いくらサクり台であっても,生贄に捧げるだけで何の効果もなければあまり意味がない。無限リアニメイトコンボだけでは多くの場合勝利には直結せず,サクり台の効果で勝負を決めることが多いからだ。例外として,《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》や《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》のように,無限リアニメイトの過程で何らかの効果を持つカードがあるならば,単に生贄に捧げるだけでも意味がある。ただし,そのようなカードは数が少ないためレアなケースだ。

2点目の起動マナが不要である点は,無限コンボで一撃必殺を狙う上で重要な視点となる。起動マナが必要であるならば,即座に起動させるためにマナを過剰に用意する必要があり,隙が生まれ速度も落ちる。また,タップで生贄に捧げるタイプのサクり台は,マナよりも無限コンボに組み込むのが難しい。

上記2点では,基本的にこの順番で優先度が高いと考えている。既に書いた通り,サクり台の効果でゲームを決めることが多いからだ。《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》のリアニメイトの過程で有効な効果を発揮するほうがどちらかというと珍しい。

上記の2点の視点から以下の4パターンの組み合わせが生まれる。

  1. 効果有効 and マナ不要
  2. 効果有効 and マナ必要
  3. 効果無効 and マナ不要
  4. 効果無効 and マナ必要

以下のように2×2の表にまとめることができる。

白のサクりの観点
効果/マナ不要必要
有効 12
無効 34

この観点に沿ってカードを検討する。

サクり台一覧

サクり台の調査はScryfallで [(oracle:”sacrifice a ” or oracle:”sacrifice an “) (type:artifact OR type:creature OR type:enchantment OR type:land) color<=W] のキーワードで検索して調査した。Wisdom Guildの検索はいまいちあてにならないところがあるのでScryfallを利用した。

ヒットしたサクり台一覧を観点に沿って以下の表に整理した。ただし,《鏡の精体/Mirror Entity》だけこのキーワードではヒットしないので注意する。

白のサクり台一覧 (2020-05-09 Sunイコリア:巨獣の棲処まで)
効果/マナ不要必要
有効 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
《研磨基地/Grinding Station》
《爆破基地/Blasting Station》
《Life Chisel》
《改良式鋳造所/Retrofitter Foundry》
《落とし子の穴/Spawning Pit》
《迫撃鞘/Mortarpod》
《殺戮の祭壇/Carnage Altar》
《婆カカシ/Scarecrone》
無効 《オーラトグ/Auratog》
《信仰の癒し手/Faith Healer》
《菌類学者/Mycologist》
《鏡の精体/Mirror Entity》
《オーラの破れ目/Aura Fracture》
《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》
《Heroism》
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
《サリアの霊呼び/Thalia’s Geistcaller》
《悩める癒し手/Troubled Healer》
《カリブー放牧場/Caribou Range》
《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm》
《塹壕馬/Trenching Steed》
《Zuran Orb》
《凶運の彫像/Jinxed Idol》
《凶運の指輪/Jinxed Ring》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》
《ピストン式大槌/Piston Sledge》
《熱風の操縦者/Thermal Navigator》
《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
《ダイアモンドの万華鏡/Diamond Kaleidoscope》
《押し出し成形機械/Extruder》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《錆びた斬鬼/Rusted Slasher》
《介護人/Caregiver》
《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
《月皇の外套/Lunarch Mantle》
《霊魂の絆/Spirit Bonds》
《アレンスンのオーラ/Arenson’s Aura》
《テフェリーの配慮/Teferi’s Care》
《罠を掘る者/Trap Digger》
《イーオスの騎士長/Knight-Captain of Eos》
《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
《Sunstone》
《ペンタバス/Pentavus》

それなりのカードがヒットする。しかし,生贄の対象が土地だったり,エンチャントだったり,生贄の条件が厳しかったり,マナコストが重く現実的でないものも多数含まれている。

これらの中で可能性を感じるサクり台を独断で抜粋すると以下となる。

有力な白のサクり台
効果/マナ不要必要
有効 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
《爆破基地/Blasting Station》
《落とし子の穴/Spawning Pit》
《迫撃鞘/Mortarpod》
無効 《鏡の精体/Mirror Entity》
《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》
《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》
《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》
《ピストン式大槌/Piston Sledge》
《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
《介護人/Caregiver》
《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》

観点ごとにこれらのサクり台を検討する。

1. 効果有効 and マナ不要

効果が有効でマナが不要なもっとも実用性の高いサクり台が以下となる。

  1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
  2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
  3. 《爆破基地/Blasting Station》
《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
Altar of Dementia / 狂気の祭壇 (2)
アーティファクト

クリーチャー1体を生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上から、その生け贄に捧げたクリーチャーのパワーに等しい枚数のカードを自分の墓地に置く。

《狂気の祭壇/Altar of Dementia》はサクり台の中では軽量級の2マナでキャストでき,ライブラリーアウトによる即死を狙えるカードだ。

概要で解説した通り,既に《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》系デッキでの実績もあり,真っ先に検討すべきサクり台だろう。

《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
Arcbound Ravager / 電結の荒廃者 (2)
アーティファクト クリーチャー — ビースト(Beast)

アーティファクト1つを生け贄に捧げる:電結の荒廃者の上に+1/+1カウンターを1個置く。
接合1(このクリーチャーは+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。これが死亡したとき、アーティファクト・クリーチャー1体を対象とする。あなたはこれの+1/+1カウンターをすべてそれの上に置いてもよい。)
0/0

親和デッキのキーカードでもあるのが《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》だ。生贄対象がアーティファクトに限定されるものの,自身を強化でき,次のターンの戦闘での一撃を狙える。あるいは同じターン中に別のアーティファクト・クリーチャーに+1/+1カウンターを移し替えてもよい。セットでよく使われる《歩行バリスタ/Walking Ballista》に移し替えてもよいだろう。

条件の制約があるものの,デッキ構築を工夫すればサクり台としても戦闘要員としても活躍できるだろう。アーティファクトを軸にした無限コンボであれば真っ先にサクり台の候補となるだろう。

《爆破基地/Blasting Station》
Blasting Station / 爆破基地 (3)
アーティファクト

(T),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。爆破基地は、それに1点のダメージを与える。
クリーチャーが1体戦場に出るたび、あなたは爆破基地をアンタップしてもよい。

効果が有効でマナが不要なサクり台の最後が《爆破基地/Blasting Station》だ。効果が《ゴブリンの砲撃/Goblin Bombardment》と酷似している。

最悪クリーチャーやプレイヤーに1点飛ばせるため,汎用性はやや高い。3マナとサクり台の中ではやや重く,クリーチャーのリアニメイト時に除去のタイミングが発生するという欠点はある。

赤以外の無限コンボにおける追加のサクり台となるだろう。

2. 効果有効 and マナ必要

効果が有効だがマナの必要な2番目に検討すべきサクり台が以下のカードだ。

  1. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
  2. 《迫撃鞘/Mortarpod》
《落とし子の穴/Spawning Pit》
Spawning Pit / 落とし子の穴 (2)
アーティファクト

クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:落とし子の穴の上に蓄積(charge)カウンターを1個置く。
(1),落とし子の穴から蓄積カウンターを2個取り除く:無色の2/2の落とし子(Spawn)アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。

《落とし子の穴/Spawning Pit》は無限コンボで蓄積カウンターを大量に載せ,その直後から1マナで2/2クリーチャー・トークンをマナの許す限り生成できる。

2マナと軽く,設置後は自身のクリーチャーのチャンプブロックや除去に合わせて起動できるため,何もなくても1-2体のクリーチャー・トークンの生成機会はあるだろう。カウンターを使う都合,《厳粛/Solemnity》を使った無限頑強とは相性が悪いことに注意が必要だ。

《狂気の祭壇/Altar of Dementia》の次点のサクり台として有力だろう。

《迫撃鞘/Mortarpod》
Mortarpod / 迫撃鞘 (2)
アーティファクト — 装備品(Equipment)
生体武器(この装備品(Equipment)が戦場に出たとき、黒の0/0の細菌(Germ)クリーチャー・トークンを1体生成し、その後これをそれにつける。)
装備しているクリーチャーは+0/+1の修整を受けるとともに「このクリーチャーを生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このクリーチャーはそれに1点のダメージを与える。」を持つ。
装備(2)

ミラディン包囲戦で収録され,モダンマスターズ2015で再録された2マナの装備品となっている。

【EDH】マナを使わないサクリ台まとめ【統率者】 | Time Walk」を眺めていたら,こちらで見落としていたので,2021-01-10に追記した。キーワードが “sacrifice this” じゃないとヒットしないので,漏れてしまった。

装備に2マナかかるが,生体武器のため,初回の1点は用意されており,タフネスが地味に1上がる。装備品なので,《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》,《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift》などでサーチできる。

マナがかかり,ソーサリータイミングでの行動になるので,《爆破基地/Blasting Station》より使い勝手が悪くなる。代わりに,初回の1点を自分で用意できるため,システムクリーチャーの除去を即座に行える利点がある。

3. 効果無効 and マナ不要

効果が無効だがマナが不要な3番目に検討すべきサクり台が以下となる。

  1. 《鏡の精体/Mirror Entity》
  2. 《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》, 《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
  3. 《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》, 《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》, 《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
  4. 《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
《鏡の精体/Mirror Entity》
Mirror Entity / 鏡の精体 (2)(白)
クリーチャー — 多相の戦士(Shapeshifter)

多相(このカードは、すべてのクリーチャー・タイプである。)
(X):ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは基本のパワーとタフネスがX/Xになり、すべてのクリーチャー・タイプを得る。
1/1

自分が知る限り,白で唯一マナ不要なクリーチャーのサクり台となるのが《鏡の精体/Mirror Entity》だ。

基本的にはX=0で大量に能力をスタックに載せ,解決の最中に無限リアニメイトを構成する。リアニメイト対象が《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》であれば無限ライフ,《残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap》であれば無限ダメージを実現できる。

ただし,自軍クリーチャーが全て墓地に置かれる都合,クリーチャー同士の無限コンボ (例: 《金属ミミック/Metallic Mimic》+頑強持ちクリーチャー) とは相性が悪い。そのため,リアニメイト要素がクリーチャー以外 (例: 《太陽冠のヘリオッド/Heliod, Sun-Crowned》,《厳粛/Solemnity》) の必要がある。

多相であるため,レベルクリーチャーからリクルートできたり,タフネス2以下なので《護衛募集員/Recruiter of the Guard》でサーチできるという利点がある。

とにかく,白で唯一のマナ不要なクリーチャーのサクり台であるため,稀少性が高い。何かと可能性のあるサクり台だ。

《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》
Fanatical Devotion / 狂信的傾倒 (2)(白)
エンチャント

クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とし、それを再生する。
Martyr’s Cause / 殉教者の理由 (2)(白)
エンチャント

クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、あなたが選んだ発生源1つが次にそれに与えるすべてのダメージを軽減する。

共に,3マナのエンチャントのサクり台だ。《狂信的傾倒/Fanatical Devotion》はクリーチャーの再生,《殉教者の理由/Martyr’s Cause》はダメージの軽減とどちらも防御よりな効果だ。

エンチャントは比較的破壊されにくいパーマネントであり,《ヘリオッドの高潔の聖堂/Hall of Heliod’s Generosity》で回収できるため,場持ちの良いサクり台だ。

《殉教者の理由/Martyr’s Cause》は《厳粛/Solemnity》+《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》相当の不死コンボであり,赤単のように対処手段をもたない相手であれば実質的に勝利となる可能性はある。

しかし,確実性にかけるカードであり,素直に他のサクり台を検討したほうが無難だろう。

《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》
Ashnod’s Altar / アシュノッドの供犠台 (3)
アーティファクト

クリーチャー1体を生け贄に捧げる:(◇)(◇)を加える。
Phyrexian Altar / ファイレクシアの供犠台 (3)
アーティファクト

クリーチャー1体を生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。
Krark-Clan Ironworks / クラーク族の鉄工所 (4)
アーティファクト

アーティファクトを1つ生け贄に捧げる:(◇)(◇)を加える。

《アシュノッドの供犠台/Ashnod’s Altar》,《ファイレクシアの供犠台/Phyrexian Altar》,《クラーク族の鉄工所/Krark-Clan Ironworks》はクリーチャーやアーティファクトの生贄でマナを生成するサクり台だ。

既にいずれも無限コンボとして実績のあるカードだ。序盤に展開したカードからマナを生成できる都合,爆発力があり,無限マナから《歩行バリスタ/Walking Ballista》あたりのエンドカードでフィニッシュできる。しかし,コンボに必要な枚数が増えるため,エターナル構築ではややいまいちかもしれない。

速度重視のデッキやどちらかというと統率者向けのサクり台だと感じている。

《ピストン式大槌/Piston Sledge》, 《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》
Piston Sledge / ピストン式大槌 (3)
アーティファクト — 装備品(Equipment)

ピストン式大槌が戦場に出たとき、あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、ピストン式大槌をそれにつける。
装備しているクリーチャーは+3/+1の修整を受ける。
装備 ― アーティファクトを1つ生け贄に捧げる。
Demonmail Hauberk / 悪魔の長帷子 (4)
アーティファクト — 装備品(Equipment)

装備しているクリーチャーは+4/+2の修整を受ける。
装備 ― クリーチャーを1体生け贄に捧げる。

《ピストン式大槌/Piston Sledge》と《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》は共に装備品のサクり台だ。

マナコストがやや重く,ソーサリータイミングでの生贄となるが,《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》や《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift》でサーチ可能というところで稀少なサクり台となる。

《ピストン式大槌/Piston Sledge》はプレイ時にクリーチャーに装備できるため,素でも速効性がある。《悪魔の長帷子/Demonmail Hauberk》は素でも装備にクリーチャーの生贄が必要であるため,やや使いにくいかもしれない。

しかし,《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》や《鋼打ちの贈り物/Steelshaper’s Gift》からサーチするのは少々悠長な動きであり,いまいちかもしれない。ただ,選択肢が増えるということは重要なので,可能性があるかもしれない。

4. 効果無効 and マナ必要

効果が無効でマナも必要ということで最後に検討したいサクり台が以下となる。

  1. 《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
  2. 《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
《介護人/Caregiver》, 《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》
Caregiver / 介護人 (白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)

(白),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。このターン、それに与えられる次のダメージを1点軽減する。
1/1
Martyred Rusalka / 殉教したルサルカ (白)
クリーチャー — スピリット(Spirit)

(白),クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。このターン、それは攻撃できない。
1/1

白で1マナクリーチャーのサクり台となるのが《介護人/Caregiver》と《殉教したルサルカ/Martyred Rusalka》だ。白の《臓物の予見者/Viscera Seer》に近いクリーチャー達だ。

それぞれ1点軽減と攻撃不能という受け身な能力を1マナで発動する。《臓物の予見者/Viscera Seer》はマナがかからないのが強かったのだが,これらのクリーチャーはマナがかかる上に能力が受け身で使いどころが難しい

しかし,1マナであるため《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》や《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》,《再誕の宣言/Proclamation of Rebirth》によるリアニメイトも可能であるので,選択肢として覚えておいてもよいだろう。

《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》と組み合わせれば,1マナで2点ゲインでき,時間を稼ぐことはできるだろう。

《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》
Claws of Gix / ギックスのかぎ爪 (0)
アーティファクト

(1),パーマネントを1つ生け贄に捧げる:あなたは1点のライフを得る。

0マナというサクり台の中では最軽量のマナコストを持つのが《ギックスのかぎ爪/Claws of Gix》だ。パーマネントを生贄に捧げることができ,生贄対象の条件が最も緩いサクり台だ。

時のらせんブロックでは《孵化計画/Hatching Plans》とセットで,刈り痕ストームでのトーナメントでの採用の実績があるサクり台だ。

1点を得るという効果自体はライフゲイン量が少なく,パーマネントの生贄効果がやはりメインだろう。

0マナでキャストできることから,無限コンボというよりかはストーム系デッキや,《アカデミーの学長/Academy Rector》のようにPIGで能力のあるカードと組み合わせるサクり台だろう。

パーマネントのサクり台は調べた限り唯一のカードだった。0マナでパーマネントのサクり台ということで稀少性の高いサクり台だろう。

結論

白で使用可能なサクり台を検討してきた。使いやすさからいうと,以下の5枚がサクり台の候補になるだろう。

優先すべき白で使用可能なサクり台
  1. 《狂気の祭壇/Altar of Dementia》
  2. 《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》
  3. 《爆破基地/Blasting Station》
  4. 《落とし子の穴/Spawning Pit》
  5. 《迫撃鞘/Mortarpod》

どれもアーティファクトであり,どの色でも使えるサクり台となってしまった。

やはり白という色は何かの犠牲を払って効果を発動するような色ではなく,白のサクり台は稀少だった。

あるとすれば,《鏡の精体/Mirror Entity》のように “sacrifice” のキーワード以外でのサクり台だろう。しかし,検索では見つからないため,調査が難しい。

《歩行バリスタ/Walking Ballista》や《トリスケリオン/Triskelion》のように,自軍にダメージを与えるカードもサクり台と含めてもいいかもしれないが,単発で終わるものがほとんどだろうから,なかなか無いのではないかと思う。

新しいカードセットの発売で白で使用可能なサクり台が追加されたらこの記事を更新したい。なお万が一,他に白で使用可能なサクり台があれば是非教えてほしい。

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