概要
2019-06-14 Fri発売の新しいカードセット「モダンホライゾン」の全カードリストが2019-06-01 Satに公開された。そして,辞書データも2019-06-06 Thuに公開された。
モダンホライゾンはMTG初のモダン向けのカードセットとなる。過去に登場した懐かしのサイクル,機能が再登場しており,単純に強くて面白いカードが盛り沢山となっている。面白い試みだ。
その中でも,特に気になった以下のカードをレビューする。
- インスタント
- 《過大な贈り物/Generous Gift》
- 《儚い存在/Ephemerate》
- クリーチャー
- 《夕暮れヒバリ/Vesperlark》
- 《小型マスティコア/Lesser Masticore》
- 土地
- 《ヘリオッドの高潔の聖堂/Hall of Heliod's Generosity》
- 《虹色の眺望/Prismatic Vista》
- キャノピーランド: 《無声開拓地/Silent Clearing》,《灼陽大峡谷/Sunbaked Canyon》
- 氷雪ランド: 《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》
クリーチャー
《夕暮れヒバリ/Vesperlark》
Vesperlark / 夕暮れヒバリ (2)(白) クリーチャー — エレメンタル(Elemental) 飛行 夕暮れヒバリが戦場を離れたとき、あなたの墓地からパワーが1以下のクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。 想起(1)(白)(あなたはこの呪文を、これの想起コストで唱えてもよい。そうしたなら、これが戦場に出たとき、これを生け贄に捧げる。) 2/1
時のらせんブロックで一世を風靡したヒバリ・ブリンク の《目覚ましヒバリ/Reveillark》が小さくなって帰ってきた。
アイアンワークスのような墓地を使った無限コンボデッキでなにか使えそうな印象を持った。
《小型マスティコア/Lesser Masticore》
Lesser Masticore / 小型マスティコア (2) アーティファクト クリーチャー — マスティコア(Masticore) この呪文を唱えるための追加コストとして、カード1枚を捨てる。 (4):クリーチャー1体を対象とする。小型マスティコアはそれに1点のダメージを与える。 頑強(このクリーチャーが死亡したとき、これの上に-1/-1カウンターが置かれていなかった場合、これを-1/-1カウンターが1個置かれた状態でオーナーのコントロール下で戦場に戻す。) 2/2
2マナでアーティファクトの唯一の頑強持ちクリーチャーだ。無限頑強のお供として最適のカードだろう。このカードのおかげで,無限頑強のパーツが《悟りの教示者/Enlightened Tutor》で全てサーチ可能になった。
また,モダンホライゾンには《狂気の祭壇/Altar of Dementia》も再録されており,無限頑強を使ってくれといわんばかりだ。
無限頑強+アイアンワークスのハイブリッドコンボとしての可能性も出てきた。
1ターン目に2マナランドから《小型マスティコア/Lesser Masticore》,2ターン目に《アシュノッドの供犠台/Ashnod's Altar》で《小型マスティコア/Lesser Masticore》を2回生贄に捧げて4マナ出せれば,コンボを決めることも可能だろう。
3枚コンボだが,2ターンキルでき,さらに《マイアの回収者/Myr Retriever》や《屑鉄さらい/Scrap Trawler》のような墓地回収カードもあるので,面白いデッキになりそうだ。
インスタント
《儚い存在/Ephemerate》
Ephemerate / 儚い存在 (白) インスタント あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。その後それをオーナーのコントロール下で戦場に出す。 反復(この呪文があなたの手札から唱えられたなら、これの解決に際し、これを追放する。次のあなたのアップキープの開始時に、あなたは追放領域からこのカードをこれのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。)
時のらせんブロックで一世を風靡したヒバリ・ブリンクのキーカードである《一瞬の瞬き/Momentary Blink》が帰ってきた。《一瞬の瞬き/Momentary Blink》はフラッシュバックコストに青マナを要求しており,マナコストも4マナと重く,コントロール向きだった。
《儚い存在/Ephemerate》はたった1マナで,2回も明滅できる。ETB能力持ちにうまく使えば,1マナで2ドロー相当の働きができる。相手の除去やブロックになどに合わせることで,3枚分の働きにもなる。
《過大な贈り物/Generous Gift》
Generous Gift / 過大な贈り物 (2)(白) インスタント パーマネント1つを対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは緑の3/3の象(Elephant)クリーチャー・トークンを1体生成する。
白い《内にいる獣/Beast Within》だ。パーマネントを破壊できるカードは強い。前回の記事でも書いたが,2019-07-05 Friにロンドン・マリガンが導入され,ますます1枚1枚のカードが重要になってくる。
そのため,このカードも相対的に強くなってくる。土地以外であれば,《忘却の輪/Oblivion Ring》や《議会の採決/Council's Judgment》があるので,主に土地を破壊できる点が評価項目だろう。
ヘイトベアーでパーマネント対応兼土地破壊が強いだろうか。
土地
《ヘリオッドの高潔の聖堂/Hall of Heliod's Generosity》
Hall of Heliod's Generosity / ヘリオッドの高潔の聖堂 伝説の土地 (T):(◇)を加える。 (1)(白),(T):あなたの墓地からエンチャント・カード1枚を対象とし、それをあなたのライブラリーの一番上に置く。
《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》のエンチャント版だ。《謙虚/Humility》はゲームを決めるカードだが,打ち消されたり破壊されたりして,墓地から回収できればと思う場面が何回かあった。
《忘却の輪/Oblivion Ring》,《静寂/Serenity》,《浄化の印章/Seal of Cleansing》,《斑岩の節/Porphyry Nodes》を使いまわしても強い。
6マナで《独房監禁/Solitary Confinement》を毎ターン使い回すのもありだろう。
これくらいしか強力な使い方が思いつかないが,十分強いと思う。
《虹色の眺望/Prismatic Vista》
Prismatic Vista / 虹色の眺望 土地 (T),1点のライフを支払う,虹色の眺望を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから基本土地カード1枚を探して戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直す。
2018-09に復帰したときに,まさしくこのカードが出ていないかを期待していたのだが,ようやく登場した。 《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》も1600円くらいだった値段が,2000円くらいになってしまった。
500円くらいで手軽な値段を希望する。
キャノピーランド: 《無声開拓地/Silent Clearing》,《灼陽大峡谷/Sunbaked Canyon》
Silent Clearing / 無声開拓地 土地 (T),1点のライフを支払う:あなたのマナ・プールに(白)か(黒)を加える。 (1),(T),無声開拓地を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
Sunbaked Canyon / 灼陽大峡谷 土地 (T),1点のライフを支払う:あなたのマナ・プールに(赤)か(白)を加える。 (1),(T),灼陽大峡谷を生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
《地平線の梢/Horizon Canopy》は6000円もする超高額カードだった。
値段が安定することを期待したい。
氷雪ランド: 《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》
氷雪ランドは供給量が圧倒的に少ないので,モダンホライゾンで再録されて供給が安定するのがありがたい。
お供の《占術の岩床/Scrying Sheets》が1000円くらいから3000円に値上がりしているのが気になる。
結論
モダンホライゾンは,環境に影響を与えそうなカードが多数収録されており,とても面白いカードセットだ。
個人的には《小型マスティコア/Lesser Masticore》と《ヘリオッドの高潔の聖堂/Hall of Heliod's Generosity》の登場が最も印象的だった。
以下のカードは特に購入したいと思ったので,値段を注視したい。
- 4枚: 《小型マスティコア/Lesser Masticore》
- 1枚: 《ヘリオッドの高潔の聖堂/Hall of Heliod's Generosity》
- 1枚: 《無声開拓地/Silent Clearing》か《灼陽大峡谷/Sunbaked Canyon》
特に,《小型マスティコア/Lesser Masticore》の登場で,レガシー版アイアンワークスに興味を持った。
来月には基本セット2020も登場し,ロンドン・マリガンも導入される。レガシー環境がどう変わるのか注視していく。
コメント
[…] のレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》はモダンホライゾン登場時には特に注目しておらず,レビューでも取り上げなかった。3マナはやや重く,《歩行バリスタ/Walking Ballista》をサーチして […]